Black Cats Fanatic's World

The Hitcher

ショーン･ビーン主演で近年リメイクされた同作品はエリック･レッドのタクシー運転手時代の経験を元にしたサスペンススリラー。｢アウトサイダー｣で一躍人気が出たC･トーマス･ハウエル扮するジム･ハルジーがシカゴからサンディエゴ迄陸送で車を運搬して行く処から話は始まります。長時間の単調な運転に疲れて居眠り事故を起こしそうになった彼はつい道端でヒッチハイクしていた男を乗せてしまいます。ジョン･ライダーと名乗る男の正体を知らずに・・・
公開当時は｢激突!｣の人間版と言われましたが、確かに何処へ逃げても何時の間にか忍び寄っているライダーの姿は｢激突!｣の黒トラック並の恐ろしさがあります。個人的にショーン･ビーンは演技が出来る俳優と考えているのでリメイクで彼が扮すると聞いた時も違和感はありませんでした。でも映画評を聞くと余り怖くなかった?らしいので、寧ろ不思議な気がしたものです。

ルトガー･ハウアーのライダーは背格好等はビーンとそんなに大差無いと思えますが、一番違うのはブルーアイかも知れません。ハウアーの青い瞳は共演者から"アイスウルフ"と言われる程、透明感のある独特の眼差しがあります。同作品ではジョン･シールの透明感のあるカメラワークがその青い瞳を更に透き通る氷の目として映し出していました。彼の瞳がこれだけ強調されたのは後にも先にもこれしか無く、本当に素晴らしい映像美だったのでそれが余計に作品の怖さ、ライダーの異常性を醸し出したのかも知れません。
余談ですが同作品の後、ハウアーの元に似た様な役柄のオファーが殺到したとか・・・(^_^;)